二十歳のお花見

夕方帰宅すると、家の前にバイクや自転車が止まっている。
「ああ、また子供の友達が来ているんだな」
玄関を開けると、たたきには27chくらいのスニーカーがゴロゴロ。
「ウワ、何人来てるんだ?」
中に入ってビックリ。
キッチンで大きな男の子がエプロン姿でかいがいしく働いている。
長女が友達とお花見をするためのお弁当を作っているんだそうな。
今は二十歳になったけど、小学生のころから知っているなつかしい顔。
さすがに男女5人が入るとキッチンはギュウギュウ。
ホットドッグ、さいころステーキ、焼きそばなど、
けっこう本格的に作っている。
友達のバースディパーティも兼ねているらしく、
ケーキまで作っている。
「どうでもいいけど、私は晩御飯が作りたいんだけど・・・」
なぜか私もクーラーバッグや紙皿を出したり、おにぎりを作ったり、フライパンを洗ったりして協力している。
「ここが片付かなきゃ晩御飯が作れないじゃないか。」
ワイワイやっていると、2階から次男の友達が降りてくる。
「アレ、あんたたちも来とったと?」
長女と次男の友達7人とウチの子3人、合計10人。
まあ、賑やかなこと。
福岡の桜はもうすぐ満開。
私はお酒もお弁当もなく、この整体院から見える桜を楽しんでいる。

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